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第98話:ドルフ軍夕闇計〜壱章〜

作:最上さん


-From 97-


静まり返った空に浮かぶ巨大な飛行艦が目に映る
ドルフ帝国最大の反撃作戦が今始まろうとしていた・・・
場所はドルフ帝国と闇の軍勢との間にある広大な荒野
荒れ果てた土地に瘴気が充満した旧世界の遺跡や都市のあとがあちこちに残り、
魔物が徘徊する死の世界
生身の人間なら瘴気にやられて死ぬか動けなくなったところを魔物に食われるだろう。
そんな死の世界の拡大を阻止するために瘴気の発生源を後退させるのが今回の一番の目的である。
もっとも現ドルフ帝王の最上にはまだ別の思惑があるようだが・・・
「目標まで残り1225q!微速前進!」
「現在半径50kmに敵影無し!」
「機関良好!兵器類調整完了!」
「味方艦も異常無しです!」
兵士たちの威勢の良い声がいくつも聞こえる。
ここはドルフ軍の進撃作戦第一艦隊旗艦鯆級飛行戦艦鯆
鯆級飛行戦艦3隻と夕闇級飛行揚陸艦5隻、蜩級重飛行戦艦3隻と数隻の爆撃機等で構成された主力部隊の旗艦であり最上をはじめとする軍上昇部の人が多数乗っている
「目標まで残り1200q!」
「依然敵影無し!」
最上が次々に指示を出していく
「速度上昇!高度はそのまま維持!」
「敵はいつ来てもおかしくない!全艦臨戦態勢を維持しろ!」
「対魔物用の弾薬を装填!全員瘴気対策として魔殺防具は常に装備!死にたくなければ外すな!」
指示を出している間にも国の仕事は舞い込んでくる
「帝王殿!本国より通信きました!」
「同盟の件での書類印刷できました!」
「開発局から電報です!」
彼らが仕事に追われているそのときレーダーに反応があった
「て・・・敵影確認!敵襲!敵襲!」
一気に全員に緊張が走る
「第一種戦闘配備!戦闘態勢とれ!戦闘要員以外は避難室にて待機!」
最上が叫ぶとそれに答えるように兵士が繰り返す
「全員第一種戦闘配備!」
「艦隊攻撃陣形展開!」
「目標敵空軍隊!」
「砲撃長!指示お願いします!」
「怒3型対魔物弾装填!やつらにはそれが一番有効じゃぁ!」
次々と指示が出されてゆく。そしてそれに迅速に対応する速さは並みのものじゃない。過酷な訓練の成果だろう。
「帝王殿も避難室へ!」
「兵士が戦っているのに逃げられるか!ここに残る!」
「敵!接近!」
「対空砲火用意!ひきつけて撃て!」
「敵!攻撃してきました!」
闇の軍勢はドルフの予想以上の速さで彼らを見つけて攻撃してきた。
だが彼らの攻撃はなかなか当たらない
「敵も未熟じゃのぉ!その距離で当たると思っとるのかぁ!」
砲撃長(推定年齢90歳前後)が笑いながら叫ぶ
「砲撃長!装填完了しました!(こいつ本当に90歳前後か?)」
「よし!20p砲撃てぃ!」
軽い振動が艦に伝わる。それと同時にポンポンという軽い射撃音とともに対魔物用に特殊な加工がされた鉄球が瘴気で薄く紫がかかった雲を裂きながらすごいスピードで突き抜けてゆく
「砲撃後3秒経過・・・5秒経過・・・10秒経過、閃光確認!敵に命中しました!」
「この距離であの小さな的に当てるなんてやるねぇ」
「さすがこの道50年のベテランといったところですかな」
最初は冗談などを言っていたがさすがにだんだん余裕がなくなってきたらしい、次々と魔物が艦隊を襲う
「敵攻撃、鯆級飛行戦艦鯨弐番砲塔に直撃!弐番砲塔大破!」
「どんどん撃て!今ここで殺られるわけにはいかない!弾幕を敷け!急げ!」
「敵弾左舷に命中!損害軽微!」
「敵軍密集地に突っ込みます!全員衝撃に備えろ!」
巨大な飛行戦艦が敵n密集地に全身から灰色の弾幕を放ちながら突っ込んでゆく。
何体かが部厚い装甲に突っ込み落ちていった。回避し者のうち何体かはあちこちの砲口から吐き出された鉛球を喰らい落ちていった。
「敵包囲網突破!最終攻撃目標まであと678q!」
「艦隊被害調査中・・・・・・・・・・・・・・・飛行戦艦鯆は左舷に小破口に艦首が小破、飛行戦艦鯨は弐番砲塔大破と第二艦橋中破、
 飛行揚陸間暗闇が参番砲塔と第3艦橋が中破、後は軽微です」
まだそれほど全体的にはダメージは小さいが、後のことを考えると痛い結果だろう。それも戰いはまだ始まってすらいない・・・


「目標攻撃地点まで残り200q切りました」
通信兵や観測兵が慌しく走り回っている。
最上が通信機を持ってしゃべりだした
「全艦、全部隊、全乗組員に告ぐ。之より我々ドルフ軍最大の上陸作戦を行う。全員自分、見方の命を最優先しろ!絶対無謀なことはするな!以上!」
今、この時をもってドルフ軍最大の上陸進撃作戦「夕闇計画」がは始まる―

-To ドルフ軍夕闇計〜弐章〜《誤算》-

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