作:邪神王ウロボロス
ここは何処であろぅ?・・・・
残骸・・・・・
真っ暗闇・・・・・
闇・・・闇・・・・闇・・・・・
どこまでも続く闇・・・・
残骸が浮遊している空間・・・・
重力も無い・・・・・
クルト「・・・(ここはあの世なのか?・・)」
闇の中に横たわり、浮遊しているクルト?
クルトが横たわっている。
だが、無い。
足・・・腕・・・
無い・・・
いや、胴体が無い・・・
クルトの首だけが闇の中を浮遊していた・・・
どうやら、目も無いようだ・・・
普通、生きている事がおかしい状態である。
というより、不自然である。
だが、クルトはかすかに生きていた。
あれだけのアビスイーターを出せたのもこのクルトであったからこそ。
というより、あれだけのアビスイーターを出してしまったに相違無い。
アビスイーターは使用者の魔力量によって規模が変わる召喚魔法。
数々の召喚魔法を創造したクルト。
召喚魔法を創造するうちにクルト自身の魔力の許容量が人の域を遥かに超えてしまっていた。
ただ、クルトもそれに気付いていなかった。
だが、国王に裏切られ。
両親を目の前で惨殺され。
人への憎しみがクルトの心へ呼びかけ。
そして、魔力のオーラという形で、闇となった。
闇のオーラは、アビスイーターに膨大なる力を注いだ。
最後はクルト自らをも食べられてしまった。
しかし・・・
クルトはかすかに生きていた。
首だけという姿であるにもかかわらず。
かすかに生きているのであった。
クルト「・・(ここはあの世なのか・・)」
クルトは闇の魔力によって生きていた。
心臓も無く・・
血も通わないはずの首・・・
魔力により生きていた・・
謎の声『・・気にいった・・』
どこからともなく、クルトに対して謎の声がささやいたのであった。
クルト「・・(死神かぁ・・)」
クルトはその声の主が自分を迎えに来た死神だと思った。
謎の声『・・死神?・・まぁ、似たようなものだ・・・』
クルト「・・(何処でも好きにしてくれぇ・・)」
謎の声『・・貴様にチャンスをくれてやろう・・』
クルト「・・(チャンス?・・死神がか?・・)」
謎の声はクルトにささやき続けた。
謎の声『・・・再び、動ける体は欲しくは無いのか?・・人間は醜い・・醜い人間を消したくはないか?・・貴様の望む世界に変えたくは無いのか?・・』
クルト「・・(面白い・・フィアナにもまた会いたい・・生きたい・・生きたい・・・生きてみたい・・望む世界・・生きる人間はフィアナだけでいい・・二人でいい・・醜い人間など必要無い・・)」
クルトの性格に異変がおきていた。
闇の魔力に染められてしまい、善なる心が微量と化していたのであった。
謎の声『・・叶えてやろぅ・・』
クルト「・・(頼む、生かしてくれ・・)」
謎の声『・・叶えた・・貴様はもう・・人間では無い・・邪神だ・・』
クルト「・・(邪神?・・何でも良い・・生きれるならば何でも良い・・)」
クルトの首に異変が始まった。
血の通うはずのない首・・
血管がみるみる首から出てきている。
ドクン
ドクン
血管がみるみるうちに体の形成していったのであった。
そして、目も復元していた。
だが、復元されなかった部位があった・・
腕・・・
腕は戻らなかった・・
クルトの細胞組織を形成しているものは、もはや人間のものでは無かった。
クルト「・・こっこれはぁ・・体だ・・何故腕が無い?・・」
謎の声『・・ふふ・・腕は己の力で得てみせよ・・』
クルト「・・ふっふっふ・・よかろぅ・・貴様に応えてやろぅ・・俺様の力を・・」
クルトの言葉使いが変わっていた。
謎の声『・・貴様に魔帝の地位を与えよう・・』
クルト「・・魔帝?・・くだらぬ・・だが、もらえるものは全てもらってやる!!・・貴様の名はなんだ?」
謎の声『・・邪神の王・・ウロボロ・・ス・・』
クルト「邪神王か、貴様の腕をもぎ取ってこの俺様の腕にしてやる。」
謎の声『・・いつでも来るが良い・・それでこそ・・魔帝に相応しい・・暗黒魔界の最下で待っておるぞぉ・・自力で来るが良い・・』
クルトの体から凄まじい魔力の波動がほとばしった。
魔力の属性は・・・闇?・・いや、全属性のようである。
その波動によって、闇空間にぽっかりと大きな穴が開いたのであった。
クルトはその穴の中へと入っていった・・・