作:ラグさん
コルトは辿り着いた。
荒野と暗黒の軍勢(通称:闇の軍勢)の侵攻領域境界線―――
コルトはつぶやいた。
コルト:戦友よ・・・私も・・・変わったものだ・・・
つぶやくと、コルトは思い出した―――
前暗黒魔大戦、約20000年前の話である、気の遠くなるような昔だ。
コルトはそのときからすでに存在していた。
コルトは今は荒野となった王国、「マルガン王国」の戦士の一人だった。
マルガン王国、かつて栄えた鳥人達の楽園・・・
彼はちょうど暗黒魔大戦の前年に徴兵され、たった一年の徴兵だったはずだったのに、魔大戦が始まったせいで公式に戦士にされた。
コルトは激戦区イヅル(現在の元・邪神国と元・カノンの国境の辺りである)で戦った。
そこで見つけた双剣を使いこなし、激戦区の戦いを生き残った。
二年後、暗黒の軍勢はマルガン王国に襲撃した。
スキを突かれたマルガン王国は邪神王の力により凶暴化した魑魅魍魎群に襲われ滅びた。
が、コルトは地下に隠れなんとか生き延びた。
戦闘は終わった――― コルトはまた地上に戻った。
―――そこは何もない荒野だった―――
彼の友も、彼の愛した女も、彼の親も、全て消し去られていた
彼は何も無い荒野に座り込み、レクイエムを口ずさんだ。
19900年間、何億回口ずさみ続けたことだろう。
誰が来る訳でも無い、ただ、レクイエムを歌い続けて、邪神王に復讐を誓い続け―――
ある日、コルトは漆黒の二枚の翼を持った者を見た。
この荒野を人が通ったことなど、この19900年間全くなかった
コルトはその者を怪しく思い、20000年近く使わなかった双剣を抜き、堕天使に近づいた・・・
コルトは彼の近くまで行った、そして彼に尋ねる
コルト:こんな所で何をしてるんですか?
翼を持った者:・・・・・・・・・・・・・・・・・
彼は何も答えなかった、コルトはもう一度聞く
コルト:こんな所で、何をしてるんですか?
翼を持った者:私は、復讐へ来ました、暗黒の軍勢への復讐に
コルトは驚いた、こんな所に突然、彼と同じ望みを持つものが―――
コルトは翼を持った者に、古来よりマルガン王国に伝わる秘伝によって、自らの羽からでこしらえた粗茶を出し、事情を話してもらうことにした。
彼によると、彼の名前はラグナ。
つい昨日まで天界で静かに暮らしていたのに、暗黒の軍勢の低級悪魔達が何故か彼の家に押しかけてきて、彼の身内を殺し、彼を連れて行こうとした。
彼は必死で抵抗した、そしてついには彼らを殺してしまった。しかしそれを近辺にいた者達に目撃され、防衛隊に通報されてしまう。
目撃した者達は彼らが暗黒の軍勢の悪魔だったことなど知るわけもなく、証拠も何も無かったので、彼は堕とされ、堕天使の烙印を背中に押され、天界から追放されたのであった。
ラグナ:だから、俺は、彼らに復讐する―――
ラグナは彼に賛同した、そして
コルト:自分も彼らに怨みがあります、私にも助けさせてください
とラグナに頼んだ。
ラグナはコルトをつれて、彼が見つけた遺跡へ行った。
彼らはそこを基点とし、今まで暗黒の軍勢の小個隊を懺滅させてきた・・・
そして、今に至る・・・
コルト:こんなことを考えている暇は無い、私は行かなければ成らない、復讐を果たすために―――
暗黒の軍勢低級兵のグール兵達がポカーンと口をあけてよだれをたらしながら空を眺めていた。
グール兵1:ぁ〜はぁ・・ぅぅ・・
グール兵2:ぃ〜・・・ぃふぃぃ・・
グール兵1:ぉぃ!あれはなんだぁ!?・・ぐへへへ・・
グール兵2:なんだぁ?なんだぁ?・・ぐひひ・・
グール兵1:あの鳥みたいな人間だよ・・・人間だ・・人間だ・・
グール兵2:おお、見えるぞ・・うまそうだ・・ますます腹がぁ減ってきたぁ・・
グール兵1:あんな人間、見たことがねぇ!ちょうど退屈してたから、射落としてやろぅ・・ぐへへ・・
グール兵2:射落としたら・・俺様によこせぇ・・俺様に食わせろぉ・・
グール兵1:俺が弓で一発で射ってやろぅ・・ぐへへへへ・・腹減ったぁ・・お前にはやらん・・
グール兵1は弓と矢を取り出し、彼に向かって放つ―――
その鳥人は、来た矢などに気づきもせず、射られた。
コルト:うっ!!?
彼は空から、静かに地面へと落ちた・・・・・・・
ドサッ
コルト:・・・・(これが・・死・・か・・)
ドクン・・ドクン・・ドクッ・・・ド・・
そして、コルトの心臓の鼓動は止んだ・・