作:邪神王ウロボロス
二人は魔法研究小屋の中にいた。
フィアナ「わぁ!♪」
小屋の中でフィアナが何かを眼にした。
それはカゴに入った妖精のようでもあった。
羽をぱたぱたさせてカゴの中を飛んでいたのである。
クルト「それは風の妖精シルフを具現化魔法で具現化させてみたんだぁ。」
フィアナ「でもぉ、具現化魔法って結構難しいんでしょぉ?私にはできないものぉ(笑)」
クルト「独自に研究をする為にかなり勉強したからねぇ(笑)、具現化継続時間はせいぜい1日ってとこかなぁ、まぁ、具現化の一番最も存在が濃くなる頃合を待つのに学校が終わった今がちょうど良かったんだぁ。(笑)」
フィアナ「フ〜〜ン・・・(聞いてない)」
フィアナはクルトの話を聞く以前に風の妖精シルフを見るのに夢中であった。
クルト「・・・・・フィアナ?(苦笑)、あの・・見せたいものって、これの事じゃないんだけど・・(苦笑)」
フィアナはクルトの方向へふっと振り返った。
フィアナ「えっ!、これだと思ってた(笑)、これでも充分凄いですものぉ(笑)、っでいったい何を見せてくれるの?」
フィアナは興味深々な顔でまじまじとクルトを見つめていた。
クルト「まぁ、見てて、実験開始するから。これが成功したら時代に名を残す程の凄い発明になるからねぇ(笑顔)」
フィアナはポカ〜ンとして聞いている。
クルトが風の妖精シルフの方向を向いて何やら不思議な呪文を詠唱しはじめたのであった。
クルト「・・ぶつぶつ・・我、汝に命ずる、その身を封印、汝の御霊を捧げよ。」
クルトが詠唱しながら手を風の妖精シルフに向けると風の妖精シルフはフワっと姿を消した。
フィアナ「あらっ?具現化効果終わったみたいね(笑)」
クルトは真顔であった。
クルト「ここからが本番だから、まぁ驚かないで見ておいてね。これが成功したら魔法大会は楽勝で優勝したようなもんだからね。」
フィアナは首をかしげていた。
フィアナ「・・うん・・」
クルトは再び別呪文を詠唱しはじめたのであった。
クルト「・・ぶつぶつ・・」
フィアナは退屈そうに見ている。
クルト「・・ぶつぶつ・・我、契約の微風、我が血を持ちてここにいでよ!そして、目前の標的を切り裂け!風の妖精シルフ!召喚!」
辺りの空気がゾワッ動いたと思うと段々その風に激しさが現れだした、そして、風が凝縮しはじめて白い輝きが現れた。
その輝きは段々と形を形成しはじめていき、最後には先ほどまでいた風の妖精シルフとなっていたのであった。
宙を舞う風の妖精シルフが両手を広げて、目前にあった風の妖精シルフを入れてあった空のカゴに突風を一瞬だけふきつけた。
カゴはばらばらに鋭利な刃物で切り裂いたが如くばらばらになってしまったのである。
そして、風の妖精シルフは用を終えるとスッっと姿を消していたのであった。
それを見たフィアナは口がポッカリ開いて塞がらない状態であっけに取られていた。
フィアナ「・・・・・(無言)」
クルトの口が動いた。
クルト「これを見せたかった、これが独自にあみだした魔法。原理ではできるとこまでいったんだが実践していなかったからねぇ。」
フィアナ「今の何?・・初めてみたわ、凄い、これも魔法なのね。」
クルトは語りだした。
クルト「これは召喚魔法って名付けた魔法ですよ。」
フィアナ「何それ?召喚魔法?聞いた事もないわぁ?」
クルト「そりゃそうだぁ、僕が初めて考えて作った魔法だからねぇ。(笑)」
フィアナ「って事は、クルトは魔法の初思案者になれるじゃない?」
クルト「思案者なんてものじゃないよ、ただの魔法と召喚魔法を並べるなら、創始者になりますねぇ(笑)、魔法は魔法、召喚魔法は召喚魔法、これらは独自に見てもらわないとねぇ。」
フィアナ「・・凄いわぁ・・」
クルト「今見せたのはねぇ、まだ召喚魔法自体がこの世に存在しなかったからねぇ、まずは召喚魔法を作ったんだよぉ、だから今は風の妖精シルフを今みたいに契約封印する必要はもぉ今後は未来永劫必要無いのさぁ(笑)、そして、僕はこの召喚した存在をすべて召喚獣と呼ぶ事にしたから。」
フィアナ「召喚獣?獣じゃないのに獣なの?」
クルト「今後、魔獣や聖獣とかも封印していくつもりだから問題無いよぉ(苦笑)、っとそれから、後に見せたのが召喚魔法ですよ。僕が作ったから僕には作るときに契約が成立しているので、それ以上の契約を必要とせずに召喚魔法を使えたのさ、でも、これはある程度の鍛錬で鍛えた魔力が無いと召喚や契約も成立できない事はわかっているよ、その召喚獣相応に力の強弱が違うからねぇ。」
フィアナ「なんだか難しそう・・私にもできるかなぁ?(苦笑)」
クルトは待ってましたと言わんばかりの顔になった。
クルト「フィアナなら大丈夫、風の妖精シルフぐらいなら契約できる力を持っているから(笑顔)、よしっ、今から早速契約してみよぉ。って言いたいけど、呪文と方法知らないから無理もあるから、明日にしよう。(笑)」
フィアナ「えっ!えっ!本当に私で大丈夫なの?」
クルトがノートをフィアナに渡したのであった。
クルト「一応、作った者以外で契約するのはフィアナが初めてだから、ある意味、実験継続中だけど協力してね(笑顔)」
フィアナはクルトがフィアナ用に作ってまとめてあるノートを受けとると中見を拝見しはじめた。
フィアナ「あっ、これって従来の魔法の契約方法とは違って自分の血が一滴必要なのね?」
クルト「一滴だけで充分だから針で一刺で問題無いから(苦笑)、痛いのは一瞬だけ。」
フィアナ「別にかまわないわよ(笑)明日までに読んで覚えてくるね。」
クルト「明日また学校が終わったらここにきてね、さぁ、今日は帰ろうかぁ。」
二人は研究小屋から出て各家へと帰っていったのであった。
翌日、ペルシャンテ王宮学校が終わりの鐘を鳴り響かせていた。
カラ〜〜ン
カラ〜〜〜ン
カラ〜〜〜〜ン
二人は再び魔法研究小屋へと来ていた。
クルトは儀式の用意をせかせかとしていた。
フィアナ「儀式の用意のしかたまでは覚える時間なかったのよぉごめんねぇ(苦笑)」
クルトは魔法円を描いて中に色々と魔法語を記入する事で魔法陣を書く作業をしている。
クルト「フィアナは今はノート見て勉強しといていいからね(笑顔)」
フィアナ「私、宮廷魔術師目指してるから助かるわぁ(笑)って言っても落ちこぼれだけど(苦笑)」
フィアナがノートを見ている間に用意は整っていった。
そして、すべての準備がととのったので、クルトがフィアナに声をかけた。
クルト「フィアナ、用意はできたけど、心の準備は大丈夫かい?」
フィアナ「あっ!もすこし待って!・・・・・・よしっ!大丈夫!やりましょ。(笑)」
クルト「まずは、魔法陣の中央に置いてある祭壇の前まで進んでごらん。」
フィアナはクルトに言われたとおりに中央へと進んだ。
クルト「祭壇の上には僕が風の妖精シルフを契約封印したときに心にイメージで送られてきたシルフの紋が書かれているので、それを見て詠唱してごらん、あとはノートに書いてあるとおりに順序をこなせば終了するからね。あとはその契約者の魔力を吸って召喚されるだけだから。」
フィアナはクルトに言われたとおりに順序をこなして呪文詠唱にはいった。
フィアナ「・・ぶつぶつ・・(詠唱中)・・我、汝に命じる、ここに我が血と汝の存在を繋ぎ合わせ、汝と契約せん!」
フワッと空気が動いてフィアナの目前に風の妖精シルフが現れたかと思うとスッと消えたのであった。
クルト「成功したっ!!フィアナ!!成功したよっ!!凄い!」
フィアナにはまだ何がなんだか実感が無いようだ。
クルト「早速、シルフを召喚してみておくれ。(笑顔)」
フィアナは動揺した。
フィアナ「えっえっ!?大丈夫なの!?」
クルトがフィアナを自信付ける。
クルト「大丈夫、フィアナなら問題無くできるって(笑顔)」
そう言われるとフィアナも自信を持ち始めたのであった。
フィアナ「よし!!やってみるわ!」
クルトが、ある一点を指差していった。
クルト「では、あの祭壇はもぉ用済だから、あれを標的に試してみて。(笑顔)」
フィアナ「・・うん!」
フィアナが詠唱を始めた。
フィアナ「・・ぶつぶつ・・(詠唱中)・・我、契約の微風、我が血を持ちてここにいでよ!そして、目前の標的を切り裂け!風の妖精シルフ!召喚!」
すると、以前クルトが召喚したように風の妖精シルフが現れて祭壇を突風で切り刻んでスッと消えていった。
フィアナ「やったぁ!!できたできたできたぁ!!クルト!私にもできたぁ!」
クルトはフィアナの喜びように唖然としていた。
クルト「・・・・・(汗)」
そして、クルトはフィアナに口止めをした。
クルト「この事はまだ誰にも言わないで欲しい、僕が魔法大会を終えた後に公で発表しようと思ってるからね(笑顔)」
フィアナ「うん、わかったわ(笑顔)」
そして二人は実験をすべて終えたので各家へと帰っていった。
そして、数日たった休日の日。
クルトは顔を洗って朝食を食べていた。
クルト「父さん母さん、今日はでかけてくるからね。」
ジョセフ「何処へ行くんだ?」
ジョセフは質問した。
クルト「山へ鍛錬しに行ってくるんだ。」
それを聞いてメイアが心配そうな顔で言った。
メイア「頂上には絶対近寄っちゃ駄目よ。」
ジョセフ「心配するんじゃない、クルトはもう年頃だ、そのぐらいわかってる。」
クルト「そうそう、魔獣グリフォンが一匹いてるんでしょ、知ってるから行かないよ(笑)」
そお言うとクルトは急いで朝食を終えてそそくさと出発したのであった。
クルト「(父さん母さんごめんなさい、その魔獣グリフォンが目当てで行くのを許してね。)」
クルトは山道を登っていき、しばらく歩いていると山小屋がでてきて、そこから先へは立ち入り禁止の看板が立てられていた。
クルト「ふぅ・・(ここからが本番だな)」
クルトはその山小屋より奥へと進んで険しい道へ入っていった。
辺りは岩がごつごつとむきだしになっている。
しばらく登った所で遠くの方から大きな咆哮が聞こえてきた。
クェ〜〜〜〜ン!!
魔獣グリフォンの咆哮である、どうやら目指す場所は近いようだ。
クルトは魔獣グリフォンの咆哮を耳で聞いても恐れずに山の山頂を目指し進んでいったのであった。